みんみん * ぞくぞく

最近めっきりおとろえた記憶の引き出しのために・・・民俗のフィールドワークの記録

書籍

絶版になっていたものが去年再版されたもの。
堀一郎柳田國男の娘婿である。
堀一郎は枕にしても高すぎるような分厚い著作があるので、そちらはさておき、これは講義用にまとめられたダイジェスト版のようなもの、と薦められ購入。
またいつ手に入らなくかわかんないし。
私的には宮座*1の部分をチェック。
他にも祖霊・死霊信仰のことや宗教的遊行者*2のことなどもあり、ダイジェスト版というには濃い内容。
でも講義用なだけあってわかりやすい。
語句の説明からフィールドの基本的な調査方法にのっとった事例報告、そして歴史史料の引用まで、幅広く網羅されている。
民俗学を少しかじって、もう少し知りたいという人向け入門書ぐらいかな。

*1:みやざ:祭礼における特権的な祭祀集団。つまり村祭なんかを取り仕切る人たちの所属する組織。発生には諸説ある。

*2:目次を見て単純に聖(ひじり)のことかと思ったけど、ここでは、広い意味で宗教的来訪者のことを指しているようだ。特殊の神人団として、芸能化した呪術的民群の来訪のこととか。こうきたか!と興味深い。